
システム企画の分野って、RFIとかRFPとか、似たようなアルファベット3文字の略語ばっかりで頭がこんがらがる…



要件定義とか調達とか、実務でやったことがないから問題文を読んでもピンとこないんだよね
応用情報技術者試験(科目A)の対策をしていて、「システム企画」の用語暗記に苦戦していませんか?
特にIT業界の経験が浅い方や、開発寄りのエンジニアの方にとっては、要件定義やベンダー選定の用語はイメージが湧きにくく、引っかけ問題に引っかかりやすい分野です。
こんにちは!IT資格とキャリアの情報を発信している、当ブログの管理人さめじんです。
システム企画は、文書の名前だけでなく「誰が、何のために作るか」をつなげると理解しやすくなります。RFI・RFPの違いを図と具体例で整理し、問題文から使い分けられる状態を目指しましょう!
本記事では、システム企画の用語を調達・要件・契約の場面と結び付けて解説します。最初にRFI・RFPの比較とオリジナル問題3問で理解を確かめ、その後に用語集で知識を補えます。
- 「RFI」と「RFP」の違い・提案書との関係
- サービスレベル合意書(SLA)や調達関連の用語
- システム化計画や要件定義フェーズの頻出キーワード
システム企画 重要!単語


RFI・RFP・提案書は「何を求めるか」で区別
RFIは情報を集める依頼、RFPは具体的な提案を求める依頼です。どちらも発注側からベンダーへ出しますが、ベンダーが回答として作る「提案書」は別の文書です。
| 文書 | 作成側 → 相手 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| RFI 情報提供依頼 | 発注側 → ベンダー | 使える技術、導入事例、実現方法などの情報 |
| RFP 提案依頼書 | 発注側 → ベンダー | 概要・条件に対し、どのように実現するかという提案 |
| 提案書 | ベンダー → 発注側 | RFPへの回答となる構成や開発方法など |
| SLA サービスレベル合意 | 利用者と提供者が合意 | サービスの水準、測定・報告や未達時の対応など |
定義の参考:IPA「ITパスポート試験シラバスVer.6.5」調達計画・実施。共通する基礎用語の確認に使用しています。応用情報の試験範囲はIPAの試験要綱・シラバスで確認できます。(2026年11月3日確認)
バーコードとRFIDでは、読み取りや既存システム連携にどんな違いがある?
対象倉庫・必要な機能・連携条件などを示し、構成や導入方法の提案を依頼
あらかじめ決めた基準で提案を評価。依頼や提案の提出だけで契約成立とは考えない


問題文の「情報を知りたい」「提案してほしい」「水準を合意したい」に線を引くと、目的を切り分けやすくなります。
用語の関係を理解するための当ブログ作成例です。実務での手続・文書は案件によって異なります。
システム全体をどう改善するか(EA・ERP・BPRなど)はシステム戦略の用語集、このページでは調達文書と要件・契約の使い分けを中心に学べます。まず次の3問で、言葉を場面に当てはめてみましょう。
場面で確かめるオリジナル確認問題3問
以下は理解確認用に当ブログが作成した問題です。IPAの過去問題ではありません。答えを開く前に、選んだ理由も考えてみてください。
確認問題1:方式を決める前の情報収集
物流会社は、倉庫の在庫管理を改善したいと考えています。採用する技術はまだ決まっておらず、複数のベンダーに読取り技術や導入事例の情報を求めたい段階です。最も適切な文書はどれでしょうか。
- ア:RFI
- イ:RFP
- ウ:SLA
- エ:ベンダーが作成する提案書
正解と解説を開く
正解:ア:RFI
目的は、提案を比較して発注先を決める前に、実現方法や技術の情報を集めることです。「まだ技術が決まっていない」だけでなく、「どんな情報を求めているか」が判断の手掛かりになります。
ほかの選択肢:イは、システム概要や条件を示して具体的な提案を求める文書。ウはサービス水準に関する合意。エは依頼への回答としてベンダーが作成する文書で、発注側から出す情報提供依頼とは向きが逆です。
次の一歩:自分の言葉で「RFIを送るのは誰で、どんな回答が欲しいか」を説明してみてください。
確認問題2:RFPを受け取ったベンダーが作る文書
発注企業が対象業務と調達条件をまとめたRFPを配付しました。受け取ったベンダーが、条件に沿うシステム構成と開発の進め方を示して回答します。この回答文書はどれでしょうか。
- ア:RFI
- イ:提案書
- ウ:発注企業が作成するRFP
- エ:サービス水準を合意したSLA
正解と解説を開く
正解:イ:提案書
RFPは発注側からの「提案してください」という依頼です。それを基にベンダーが検討した構成や開発方法を記載して返すものが提案書です。
ほかの選択肢:アは提案依頼に先立つ情報収集。ウは回答を求める依頼文書そのもの。エはサービス水準の合意であり、この場面で求められている実現方法の提案とは目的が違います。
次の一歩:「RFP=発注側→ベンダー」「提案書=ベンダー→発注側」の矢印を書いて確認しましょう。
確認問題3:機能要件と非機能要件
在庫管理システムの要件を整理します。非機能要件として最も適切なものはどれでしょうか。
- ア:商品コードで在庫を検索できる
- イ:入出庫の数量を登録できる
- ウ:通常負荷で検索要求の95%に2秒以内で応答する
- エ:在庫一覧をCSV出力できる
正解と解説を開く
正解:ウ:通常負荷で検索要求の95%に2秒以内で応答する
「検索する」という機能そのものではなく、その機能に求める性能条件を示しています。非機能要件は、可用性・性能・運用性・セキュリティなどの観点で整理します。ここでの数値は理解のための例で、試験や実務の共通基準ではありません。
ほかの選択肢:ア・イ・エはいずれも、システムが何をできるかという機能を示しています。なお、性能条件を書いただけでSLAになるわけではなく、サービス提供者と利用者が水準や測定方法などを合意しているかも区別します。
次の一歩:「在庫を検索する」と「何秒で検索できるか」を別々に書ければ、機能と性能を切り分けられています。
定義の参考:IPAシラバスVer.6.5「要件定義」「調達計画・実施」。設問・選択肢・解説・事例は当ブログ作成。(2026年11月3日確認)
- 多段階契約
-
開発段階において,前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とすること。
- SLA
-
サービスレベルの達成・未達の結果に対する対応措置(協議手続,解約権,ペナルティ・インセンティブなど)及びベンダの報告条件などを定めること。
SLAで合意すること 利用者とサービス提供者↓サービス水準・測定方法などを合意↓報告方法や未達時の対応も明文化
SLAはサービスの水準を具体的に合意するもの。数値や対応はサービスごとに異なります。
理解のために単純化した模式図。参考:AWS:SLAとは(2026年10月27日確認) - 仮発注合意書
-
正式な契約を締結する前に,情報システム構築を開始せざるを得ない場合の措置として,仮発注合意書(Letter of Intent:LOI)を交わすこと。
- 基本契約書
-
ユーザ及びベンダのそれぞれの役割分担を,システムライフサイクルプロセスに応じて,あらかじめ詳細に決定しておくため。
- アカウントアグリゲーション
-
各金融機関のサービスに用いる,利用者のID・パスワードなどの情報をあらかじめ登録し,複数の金融機関の口座取引情報を一括表示できること。
- SoE(Systems of Engagement)
-
データの活用を通じて,消費者や顧客企業とのつながりや関係性を深めるためのシステムのこと。
- BABOK(Business Analysis Body of Knowledge,ビジネスアナリシス知識体系ガイド)
-
ビジネスアナリシスの知識体系です。BABOK Guideでは、計画とモニタリング、引き出しとコラボレーション、要求のライフサイクル管理、戦略アナリシス、要求アナリシスとデザイン定義、ソリューション評価の6つの知識エリアを整理しています。
参考:IIBA「BABOK Guide:Tasks」(2026年11月3日確認)。 - SQuBOK(Software Quality Body of Knowledge,ソフトウェア品質知識体系)
-
ソフトウェア品質の基本概念,ソフトウェア品質マネジメント,ソフトウェア品質技術の三つのカテゴリから成る知識体系のこと。
- SWEBOK(Software Engineering Body of Knowledge,ソフトウェアエンジニアリング知識体系)
-
ソフトウェア工学で共有される知識を整理したガイドです。要求・設計・構築・テスト・保守などを扱います。版によって構成は異なり、IEEE Computer Societyが公開するV4.0系は18の知識エリアで構成されています。
参考:IEEE Computer Society「SWEBOK」(2026年11月3日確認)。 - PMBOK(Project Management Body of Knowledge)
-
PMIが発行する、プロジェクトマネジメントの知識や実践を整理したガイドです。版によって原理・原則やパフォーマンス領域などの構成が異なるため、過去問題では対象とする版や文脈も確認します。「何を扱う知識体系か」をBABOK・SWEBOKと区別しましょう。
参考:PMI「PMBOK Guide」(2026年11月3日確認)。 - レベニューシェア型契約
-
開発したシステムによって将来,ユーザ企業が獲得する売上や利益をSI事業者にも分配することを条件に,開発初期のSI事業者への委託金額を抑えること。
- 半導体ファブレス企業
-
製品の企画,設計及び開発は行うが,半導体製造の工場は所有しない企業のこと。
- ODM(Original Design Manufacturer)企業
-
自社で設計し,自社工場で生産した製品を相手先ブランドで納入する企業のこと。
- ファウンドリ企業
-
委託者の依頼を受けて,自社工場で半導体製造だけを行う企業のこと。
- 垂直統合型デバイスメーカ(IDM:Integrated Device Manufacturer)
-
自社内で回路設計から製造まで全ての設備をもち,自社ブランド製品を販売するメーカのこと。
- サブスクリプション方式のソフトウェア調達
-
ベンダが提供するソフトウェアを,利用料金を支払うことによって一定期間の利用権を得て利用すること。
- アクティビティ図
-
業務要件定義において,業務フローを記述する際に,処理の分岐や並行処理,処理の同期などを表現できる図のこと。
- EMS(electronics manufacturing services)
-
生産設備をもつ企業が,他社からの委託を受けて電子機器を製造すること。
- デザインハウス
-
相手先ブランドで販売する電子機器の設計だけを受託し,製造は相手先で行う。
- 付加価値再販業者
-
外部から調達した電子機器に付加価値を加えて,自社ブランドで販売すること。
- ITアウトソーシングサービス
-
情報システムの運用・保守や利用者サポートなど、ITに関わる業務を外部の専門事業者へ委託するサービスです。委託対象は契約によって異なり、電子機器のソフトウェア開発だけに限りません。
参考:KDDI「ITアウトソーシングとは」(2026年11月3日確認)。 - ユースケース図
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要件定義において,利用者や外部システムと,業務の機能を分離して表現することによって,利用者を含めた業務全体の範囲を明らかにするために使用される図のこと。
- オブジェクト図
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ある特定の時点でのオブジェクトのインスタンス間の静的な構造を記述する図のこと。
- クラス図
-
クラス、属性、クラス間の関係からシステムの構造を記述する静的な構造図のこと。
- 電手決済サービス
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電子手形の受取り側が早期に債権回収することが容易になり,また,必要な分だけ債権の一部を分割して譲渡できるサービスのこと。
- エスクローサービス
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取引当事者の間に第三者が入り、購入者の代金を一時的に預かり、商品の引渡しなど所定の条件を確認してから売り手に渡す仕組みです。代金だけを先に支払う際の未着リスクなどを抑える考え方で、購入者の与信審査をして立替払いするサービスとは区別します。
参考:金融庁「決済サービスの現状等について」エスクローの模式図(2008年資料の基本的な仕組みを参照、2026年11月3日確認)。 - グリーン購入基本原則
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- 事業者の取組の考慮
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環境マネジメントシステムを導入し,環境方針,環境対応の責任体制などを定め,環境改善に取り組んでいる企業を,重要な購入先として指定すること。
- 製品・サービスのライフサイクルの考慮
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環境や人の健康に悪影響を与えるような物質の使用や排出が削減されており,リユースやリサイクルが可能な製品を選定すること。
- 必要性の考慮
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製品の購入に当たっては,遊休資産となっている製品や使用頻度が少ない製品の活用などの代替策を検討した上で判断をすること。
- 環境情報の入手・活用
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複数の製品を環境配慮や環境保全効果などの視点で比較するために,製品紹介のWebページ,カタログなどに示されている環境表示を参考にすること。
- ファウンドリ
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組込みシステム開発において,製品に搭載するLSIを新規に開発したい。LSI設計を自社で行い,LSI製造を外部に委託する場合の委託先のこと。
- 共通フレーム2013
- 業務要件の項目
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新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順,入出力情報,組織,責任,権限,業務上の制約などの項目のこと。
- 非機能要件の項目
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システム基盤に関わる可用性,性能,拡張性,運用性,保守性,移行性,セキュリティ,システム環境などの項目のこと。
- システム化方針の項目
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経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ,システム化・システム改善を必要とする業務上の課題,求められる成果・目標などの項目のこと。
- 環境表示ガイドライン
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まとめ:システム企画は「目的と文書の役割」をつなげて復習


RFIは情報を集める依頼、RFPは具体的な提案を求める依頼、提案書はベンダーの回答です。SLAはサービス水準に関する合意として切り分けましょう。
この分野は、アルファベット3文字の略語が多くて最初はとっつきにくく感じるかもしれません。しかし、システム開発の現場(特に要件定義やベンダー選定のフェーズ)では毎日のように使われる「超・実践的なビジネス用語」ばかりです。
- 「RFI(情報提供)」と「RFP(提案依頼)」の違いなど、対になる用語はセットで覚える
- SLAや調達関連の用語は、「誰が・誰に対して・何を約束しているのか」を意識する
- 一気に覚えようとせず、スキマ時間にこの記事を何度も読み返して定着させる


