IT技術の発展に伴い、近年注目を集めている「プロジェクトマネージャー(PM)」。システム開発プロジェクトの成功を導く司令塔として、その重要性はますます高まっています。
しかし、PMの年収はなぜ高いのか? どんな仕事内容なのか? 将来性は? 資格は必要?と気になることがあるかと思います。
本記事では、PMの年収の高さを徹底分析し、仕事内容、おすすめの資格、将来性までを詳しく解説します。
IT業界でキャリアアップを目指す方、PMの仕事に興味がある方必見です!
- 年齢:30代前半
- 職歴:
- 組込系SE➡機械系SE➡自動化SE➡自動化PM(現在)
- 役職:総括
- 主な保有資格:
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- 一陸特/二海特/アナログ通信2種,1種/ディジタル通信2種,1種/総合通信
- この記事は、20代から現在までのエンジニア歴12年以上のキャリアにおいて、3回のキャリアチェンジ経験がある私を含む、周囲の転職したエンジニア仲間達の体験談を元に執筆しております。
- 現在は、理想の職場と正直に言える大手IT企業の開発部に所属しているだけでなく、同期である人事担当者の仲が良い側面もあり、このエンジニア業界で転職活動する際に気を付けるポイントも紹介します。
概要・仕事内容
プロジェクトマネージャーという職種の概要・仕事内容について解説します!
ITエンジニアにおけるプロジェクトマネージャーは、プロジェクトのあらゆる側面を管理し、成功に導くために幅広い業務を担当します。
高度なマネジメントスキル、コミュニケーションスキル、問題解決能力、IT技術に関する知識など、様々なスキルが求められる奥深い仕事と言えるでしょう。
主な仕事内容7つを解説します!
プロジェクトの企画・立案
- 顧客の要望をヒアリングし、プロジェクトの目的や目標を明確化します。
- システム要件定義書を作成し、プロジェクトの仕様を具体的に定めます。
- プロジェクトスケジュールや予算を策定し、関係者と共有します。
- プロジェクトリスクを分析し、リスク対策を立案します
チーム編成・管理
- プロジェクトに必要な人員、スキル、経験を踏まえて、プロジェクトチームを編成します。
- チームメンバーの役割分担を明確化し、責任と権限を付与します。
- チームメンバーのモチベーションを維持し、円滑なコミュニケーションを促進します。
- 定期的な進捗会議を開催し、プロジェクト状況を共有します。
スケジュール管理
- プロジェクトスケジュールを策定し、関係者と共有します。
- プロジェクトの進捗状況を監視し、必要に応じてスケジュールを調整します。
- スケジュール遅延が発生した場合、原因を分析し、適切な対策を講じます。
予算管理
- プロジェクト予算を策定し、関係者と共有します。
- プロジェクトの費用状況を監視し、必要に応じて予算を調整します。
- 予算超過が発生した場合、原因を分析し、適切な対策を講じます。
品質管理
- システム品質管理計画を作成し、関係者と共有します。
- システムテストを実施し、品質を検証します。
- 品質問題が発生した場合、原因を分析し、適切な対策を講じます。
コミュニケーション管理
- 顧客、チームメンバー、経営層など、プロジェクトに関わる関係者と円滑なコミュニケーションを図ります。
- 定期的な進捗報告を行い、プロジェクト状況を共有します。
- 問題が発生した場合、関係者に迅速かつ適切な情報提供を行います。
リスク管理
- プロジェクトリスクを分析し、リスク対策を立案します。
- リスクが発生した場合、原因を分析し、適切な対策を講じます。
- リスク管理計画を定期的に見直し、必要に応じて更新します。
年収が高い理由
プロジェクトマネージャーという職種のという職種の年収が高い理由について解説します!
ITエンジニアの中でも、近年特に注目を集めている「プロジェクトマネージャー(PM)」。システム開発プロジェクトの成功を導く責任者として、その重要性はますます高まっています。
更に、他のITエンジニア職種の平均年収である「454万円※」と比べて、PMの年収は平均年収が692万円と非常に年収高い職種です。なぜ高いのでしょうか?
その大きな理由3つについて解説します!
※会社員の平均年収である「414万円」であり、ITエンジニアという職種自体、年収は高い部類に入ります。
責任の重さ
PMは、プロジェクト全体の責任を負い、関係者との調整、スケジュール管理、リスク管理など、様々なタスクを遂行する必要があります。
プロジェクトが成功すれば称賛を浴びますが、失敗すれば責任を問われるため、極めて高いプレッシャーが伴います。
希少性の高いスキル
PMには、プロジェクトマネジメントの専門知識はもちろんのこと、チームマネジメントスキル、コミュニケーション能力、問題解決能力、IT技術に関する知識など、幅広いスキルが求められます。
これらのスキルをすべて兼ね備えた人材は希少性が高く、企業から高値で評価されます。
需要の高まり
IT技術の進歩に伴い、システム開発プロジェクトの規模や複雑度が増加しています。
そのため、プロジェクトを成功に導くためには、PMの存在が不可欠です。
近年、IT企業の増加、新規事業の立ち上げ、デジタル化推進などの背景から、PMの需要は急拡大しており、優秀な人材には高額なオファーが舞い込むことも珍しくありません。
仕事なくなる?将来性は?
プロジェクトマネージャーという職種は仕事なくなる?将来性は?について解説します!
近年、IT技術の進歩に伴い、システム開発プロジェクトの規模や複雑度が増加しています。そのため、プロジェクトを成功に導くためには、高度なマネジメントスキルとIT技術に関する知識が求められています。
こうした背景から、ITエンジニアの中でもプロジェクトマネージャー(PM)の需要は急拡大しており、将来性も非常に高い職種として注目されています。
仕事がなくならず、将来性が高い理由3つについて解説します!
需要の高さと人材不足
PMの需要は年々高まっており、人材不足が深刻化しています。
近年、ITプロジェクトの需要が急増しており、それに伴いPMの需要も高まっています。
一方、PMのスキルを持つ人材は不足しており、優秀なPMには高額なオファーが来るケースも珍しくありません。
高度なマネジメントスキルと専門知識
PMは、プロジェクトの企画から実行、完了までを総合的に管理し、目標達成に導く責任者です。そのため、チームメンバーを統率し、プロジェクトを円滑に進めるための高度なマネジメントスキルが必要となります。
さらに、プロジェクトの内容によっては、IT技術に関する専門知識も求められます。
こうしたスキルや知識を持つ人材は、企業にとって非常に貴重であり、高評価を受けることができます。
経験を積むほど価値が高まる
PMは、経験を積むにつれて、より高度なプロジェクトを任せられるようになり、年収もアップしていきます。
また、マネジメントスキルや専門知識を活かして、経営層やコンサルタントとして活躍する道も開けてきます。
活躍の場
プロジェクトマネージャーという職種の活躍の場について解説します!
ITエンジニアにおけるプロジェクトマネージャー(PM)は、ITシステムやサービスの開発プロジェクトにおいて、企画から実行、完了までを総合的に管理し、目標達成に導く責任者です。
近年、IT技術の進歩に伴い、PMの需要は高まっており、活躍の場も多岐にわたっています。
システム開発会社
自社内で開発するシステムプロジェクトのPMを担当します。
具体的には、要件定義、設計、開発、テスト、リリース、運用保守など、プロジェクト全体の工程を管理します。
Sler
顧客企業のシステム開発プロジェクトのPMを担当します。
顧客のニーズを正確に把握し、最適なシステムを提案・開発する必要があります。
また、顧客との折衝や関係者との調整なども重要な役割です。
ITベンチャー企業
新規事業の立ち上げや開発プロジェクトのPMを担当します。
新しい技術やアイデアを活用した革新的なサービスを開発するため、高い創造性とチャレンジ精神が求められます。
官公庁
情報システムの導入や開発プロジェクトのPMを担当します。
情報セキュリティや法令遵守など、公的機関ならではの課題にも対応する必要があります。
その他
近年では、IT技術を活用したコンサルティング会社や、フリーランスとして活動するPMも増えています。
上記以外にも、PMの活躍の場はまだまだ広がっています。 IT技術が発展していく中で、PMの役割はますます重要になり、活躍の場もさらに増えていくことでしょう。
未経験でもなれる?なるには?
未経験でもなれる?なるには?について解説します!
近年、IT業界において需要が高まっているのが「プロジェクトマネージャー(PM)」です。システム開発プロジェクトの成功を導く責任者として、その重要性はますます高まっています。
しかし、PMになるには、ITエンジニアとしての経験が必要なの? 未経験でもキャリアアップできるの?
結論から言うと、IT業界の未経験からPMになることは非常に困難です。
以下では、PMになるための方法と、必要な準備について詳しく解説します。
ITエンジニアとして経験を積んでからPMを目指す
ITエンジニアとしての実務経験を積むことで、プロジェクトの技術的な側面を理解しやすくなり、チームメンバーとのコミュニケーションも円滑になります。
必要な準備
- プログラミング言語やシステム開発に関する知識を身につける
- ITエンジニアとしての職務経験を積む
- プロジェクトマネジメントに関する知識やスキルを身につける
おすすめのキャリアパス
- プログラマーやSEとして開発現場で経験を積む
- チームリーダーやプロジェクトリーダーとしてマネジメント経験を積む
- PMとしてキャリアアップする
必要スキル
プロジェクトマネージャーという職種の必要スキルについて解説します!
ITエンジニアのプロジェクトマネージャー(PM)は、プロジェクトの企画から実行、完了までを総合的に管理し、目標達成に導く責任者です。
近年、ITプロジェクトの規模や複雑度が増加していることから、PMには高度なマネジメントスキルとIT技術に関する知識が求められています。
PMとして活躍するためには、以下のスキルが必須です。
マネジメントスキル
チームメンバーを統率し、プロジェクトを円滑に進めるためのスキルが必要です。
具体的には、以下のようなスキルが求められます。
- 目標設定と計画立案
- タスク管理と進捗管理
- リスク管理
- コミュニケーション
- 問題解決
- 承認調整
- 関係者折衝
コミュニケーションスキル
関係者と円滑にコミュニケーションをとるためのスキルが必要です。
具体的には、以下のようなスキルが求められます。
- わかりやすく簡潔な説明
- 傾聴力
- 共感力
- 交渉力
- プレゼンテーション
問題解決能力
プロジェクトの進行中に発生する問題を解決するための能力が必要です。
具体的には、以下のような能力が求められます。
- 論理的思考力
- 分析力
- 判断力
- 創造力
- 迅速な対応力
IT技術に関する知識
プロジェクトの技術的な内容を理解するための知識が必要です。具体的には、以下のような知識が求められます。
- システム開発に関する知識
- ネットワークに関する知識
- 情報セキュリティに関する知識
- 最新技術に関する知識
プロジェクトマネジメントに関する知識
プロジェクトマネジメントの標準的な手法や知識が必要です。
具体的には、以下のような知識が求められます。
- プロジェクトマネジメントのフレームワーク(PMBOKガイドなど)
- プロジェクトスコープマネジメント
- スケジュールマネジメント
- コストマネジメント
- リソースマネジメント
- 品質マネジメント
- コミュニケーションマネジメント
- リスクマネジメント
- ステークホルダーマネジメント
その他役立つスキル
上記に加え、以下のようなスキルがあると、より効果的にPMの役割を果たすことができます。
- リーダーシップ
- 倫理観
- 時間管理
- ストレス管理
- 外国語(特に英語)
おすすめ資格
プロジェクトマネージャーという職種のおすすめ資格について解説します!
ITエンジニアのプロジェクトマネージャー(PM)にとって、資格はキャリアアップやスキルアップに役立つ有効な手段です。
しかし、数多くの資格が存在するため、どれを取得すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ITエンジニアのPMにおすすめの資格を、以下の3つの観点から詳しく解説します。
難易度と知名度
プロジェクトマネージャ試験(PM)
ITエンジニアのPMを目指すなら、まず取得しておきたいのが「プロジェクトマネージャ試験」です。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する国家試験で、プロジェクトマネジメントに関する幅広い知識とスキルが問われます。
難易度は非常に高く、合格するには容易ではありませんが、IT業界における知名度が高く、取得することでPMとしてのスキルを証明することができます。
プロジェクトマネージャ試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
PMP
PMI(Project Management Institute)が主催する国際的なプロジェクトマネジメント資格です。
プロジェクトマネジメントの実務経験が3年以上必要な上級者向けの資格ですが、世界中で広く認知されており、取得することで高いスキルと経験を証明することができます。
専門分野
応用情報技術者試験(AP)
情報処理技術者試験の中でも上位レベルの試験で、情報システムの企画、開発、運用に関する高度な知識とスキルが問われます。
PMはプロジェクト全体を統括する役割を担うため、幅広いIT知識が必要となります。
応用情報技術者試験は、こうしたIT知識を体系的に学ぶことができるため、PMを目指す方におすすめです。
応用情報技術者試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
ITストラテジスト試験(ST)
経営戦略に基づいたIT戦略の策定、ITを活用した事業・業務改革の推進ができることを示す資格です。
PMは、単にプロジェクトを成功させるだけでなく、ITを活用して企業の戦略を実現する必要があります。
ITストラテジスト試験は、こうした戦略的思考力とIT知識を身につけることができるため、PMを目指す方におすすめです。
将来性
PRINCE2
英国政府機関が開発したプロジェクトマネジメント手法で、特に大規模なプロジェクトにおいて有効とされています。
近年、日本でもPRINCE2を導入する企業が増えており、今後ますます需要が高まると予想されます
アジャイルマネージャー
近年注目を集めているアジャイル開発手法に関する資格です。
アジャイル開発は、変化に柔軟に対応できる開発手法として、多くの企業で導入されています。
アジャイルマネージャーの資格を取得することで、アジャイル開発の知識とスキルを証明することができます。
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まとめ
IT業界で注目を集めている「プロジェクトマネージャー(PM)」。年収が高く、やりがいのある職種ですが、責任も重く、求められるスキルも高くなります。
しかし、必要な知識やスキルを身につけることで、あなたもPMとして活躍することができます。
本記事では、PMの年収、仕事内容、おすすめの資格、将来性について解説しました。
PMに興味がある方は、ぜひ以下の3つのステップを参考に、スキルアップを目指しましょう。
- PMに必要なスキルを理解する
- 自分に合った学習方法を選択する
- 実践的に経験を積む
PMとして活躍することで、
- 高い年収を得ることができる
- やりがいのある仕事を経験できる
- 自身のスキルを成長させることができる
というメリットがあります。
IT技術の発展に伴い、PMの需要はますます高まると予想されます。今こそ、PMとしてスキルアップを目指し、キャリアアップを図りましょう!
本記事が、PMを目指す方や、PMの仕事内容について知りたい方の参考になれば幸いです。
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