近年、急速に注目を集めている「ブロックチェーン技術」。その技術を駆使し、革新的なサービスやアプリケーションを開発するのが「ブロックチェーンエンジニア」です。本記事では、ブロックチェーンエンジニアという職種について、その概要、年収、将来性、活躍の場、未経験からのキャリアパス、必要スキル、おすすめ資格などを詳しく解説します。最先端技術に関心がある方、将来性のある職種を探している方、ぜひご一読ください。
- 年齢:30代前半
- 職歴:
- 組込系SE➡機械系SE➡自動化SE➡自動化PM(現在)
- 役職:総括
- 主な保有資格:
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- 一陸特/二海特/アナログ通信2種,1種/ディジタル通信2種,1種/総合通信
- この記事は、20代から現在までのエンジニア歴12年以上のキャリアにおいて、3回のキャリアチェンジ経験がある私を含む、周囲の転職したエンジニア仲間達の体験談を元に執筆しております。
- 現在は、理想の職場と正直に言える大手IT企業の開発部に所属しているだけでなく、同期である人事担当者の仲が良い側面もあり、このエンジニア業界で転職活動する際に気を付けるポイントも紹介します。
概要・仕事内容
ブロックチェーンエンジニアという職種の概要・仕事内容について解説します!
ブロックチェーンエンジニアは、ブロックチェーン技術を用いたシステムやアプリケーションの開発、運用、保守に携わるエンジニアです。具体的には、以下のような業務を担当します。
1. スマートコントラクトの開発
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で実行されるプログラムです。
契約条件を自動的に実行する機能を持ち、仲介者を必要としない取引を実現できます。
ブロックチェーンエンジニアは、スマートコントラクトの設計、開発、テスト、デプロイを行います。
2. DApps(分散型アプリケーション)の開発
DAppsは、ブロックチェーン上で動作する分散型アプリケーションです。
中央管理者を必要とせず、ユーザー自身がデータを所有・管理できる点が特徴です。
ブロックチェーンエンジニアは、DAppsの企画、設計、開発、運用を行います。
3. ブロックチェーン基盤のシステム設計・開発
ブロックチェーン基盤のシステムは、従来のシステムとは異なり、中央管理者を必要とせず、高いセキュリティと透明性を持ちます。
ブロックチェーンエンジニアは、システム全体のアーキテクチャ設計、開発、テスト、デプロイを行います。
4. セキュリティ対策
ブロックチェーン技術は、高いセキュリティ性を持つ一方で、脆弱性も存在します。
ブロックチェーンエンジニアは、システムの脆弱性を発見し、修正するための対策を講じる必要があります。
5. 運用・保守
リリースされたシステムを安定稼働させるために、運用・保守を行います。
具体的には、システム監視、障害対応、アップデート作業などを担当します。
年収
ブロックチェーンエンジニアという職種の年収について解説します!
ブロックチェーンエンジニアは、その専門性の高さから、他のエンジニア職種と比べて年収が高い傾向があります。公開しているサイトや経験やスキル、勤務地によって、金額が大きく変わりますが、その平均年収は約876万円です。1,000万円を超える求人も少なくありません。
ブロックチェーンエンジニアの年収が高い理由は、以下の通りです。
需要が高い
ブロックチェーン技術は、金融、サプライチェーン、医療、エネルギーなど、様々な分野で活用されており、その需要は急速に高まっています。
専門性が高い
ブロックチェーン技術は、高度な技術を用いた複雑なシステムであり、専門知識を持つ人材が不足しています。
競争が少ない
ブロックチェーンエンジニアは、まだ新しい職種であり、競争が比較的少ないです。
他のITエンジニアの年収も気になる方は以下記事を参考にしてね!
仕事なくなる?将来性は?
ブロックチェーンエンジニアという職種は仕事なくなる?将来性は?について解説します!
ブロックチェーン技術は、まだ発展途上ではあるものの、今後さらに普及していくことが予想されます。
そのため、ブロックチェーンエンジニアの需要は今後も高まっていくと考えられます。
一方、AIなどの技術革新によって、将来的に一部の業務が自動化される可能性もあります。
しかし、ブロックチェーン技術の理解と応用能力は、今後も必要とされるスキルであり、常に新しい技術を学び続ける姿勢が求められるでしょう。
具体的には、以下のようなスキルが求められると考えられます。
新しい技術を学ぶ意欲
ブロックチェーン技術は、日々進化しており、常に新しい技術を学び続ける必要があります。
問題解決能力
ブロックチェーン技術を用いたシステムは、複雑な問題を解決するために用いられます。
そのため、高い問題解決能力が求められます。
コミュニケーション能力
チームメンバーやクライアントと円滑にコミュニケーションを取れる能力が必要です。
活躍の場
ブロックチェーンエンジニアという職種の活躍の場について解説します!
ブロックチェーンエンジニアは、以下のような企業で活躍することができます。
近年では、大手企業もブロックチェーン技術を活用した事業に参入しており、活躍の場はさらに広がっています。
ベンチャー企業
ブロックチェーン技術を活用した新事業を立ち上げているベンチャー企業では、ブロックチェーンエンジニアの需要が高まっています。
金融機関
金融機関では、決済システムやトレーディングシステムなど、様々なシステムにブロックチェーン技術を導入しています。
IT企業
IT企業では、ブロックチェーン基盤のサービスやアプリケーションを開発しています。
コンサルティング会社
コンサルティング会社では、企業のブロックチェーン導入を支援しています。
官公庁
官公庁では、行政サービスの効率化や透明性の向上に向けて、ブロックチェーン技術を導入しています。
未経験でもなれる?なるには?
ブロックチェーンエンジニアという職種が未経験でもなれる?なるには?について解説します!
ブロックチェーンエンジニアになるには、必ずしもITエンジニアの経験は必要ありません。
むしろ、新しい技術を学ぶ意欲とチャレンジ精神が重要です。プログラミングスキルや暗号技術の知識があると有利ですが、独学で学ぶことも可能です。
ブロックチェーンエンジニアを目指すには、以下のステップがおすすめです。
1. ブロックチェーン技術の基礎知識を学ぶ
まずは、ブロックチェーン技術の基礎知識を学びましょう。
書籍やオンライン講座などを活用して、以下の内容を理解しておくと良いでしょう。
- ブロックチェーンとは何か
- ブロックチェーン技術の特徴
- 代表的なブロックチェーンプラットフォーム(例:Ethereum、Hyperledger Fabric)
- スマートコントラクト
- DApps
2. プログラミングスキルを習得する
ブロックチェーンエンジニアは、プログラミングスキルが必須です。
以下のプログラミング言語を習得しておくと良いでしょう。
- Solidity:Ethereum上でスマートコントラクトを開発するために用いられる言語
- Java:Hyperledger Fabric上でDAppsを開発するために用いられる言語
- Go:その他のブロックチェーンプラットフォーム上で開発するために用いられる言語
3. ポートフォリオを作成する
学んだ知識やスキルを活かして、ポートフォリオを作成しましょう。
具体的には、以下のような作品を作成すると良いでしょう。
- スマートコントラクト
- DApps
- ブロックチェーン基盤のシステム
4. 転職活動を行う
ポートフォリオが完成したら、転職活動を始めましょう。
求人情報サイトやエージェントを活用して、ブロックチェーンエンジニアの求人を探します。
面接では、これまでの経験やスキル、ポートフォリオなどをアピールしましょう。
必要スキル
ブロックチェーンエンジニアという職種の必要スキルについて解説します!
必須スキル
- プログラミングスキル
- 暗号技術の知識
- 分散型システムの知識
あれば有利なスキル
- セキュリティ対策に関する知識
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
- 英語力
おすすめ資格
ブロックチェーンエンジニアという職種のおすすめ資格について解説します!
ブロックチェーンエンジニアにおすすめの資格は、自身のキャリアプランや目標によって異なります。
上記で紹介した資格を参考に、自分に合った資格を選択してください。
暗号通貨アドバイザー
暗号通貨アドバイザーは、暗号通貨に関する基礎知識や投資に関する知識を証明する資格です。
ブロックチェーン技術の基盤となる暗号通貨について理解を深めることで、より深いレベルでブロックチェーン技術を理解し、活用することができます。
- 暗号通貨の基礎知識を体系的に学べる
- 投資に関する知識を習得し、ブロックチェーン技術の経済的側面を理解できる
- 最新の暗号通貨に関する情報に触れる機会を得られる
公認暗号通貨技能アドバイザー
公認暗号通貨技能アドバイザーは、暗号通貨に関するより高度な知識とスキルを証明する資格です。
暗号通貨の技術的な側面や、法規制に関する知識などを学ぶことができます。
- 暗号通貨の技術的な側面を深く学べる
- 法規制に関する知識を習得し、コンプライアンスを遵守したブロックチェーンシステム開発が可能になる
- 高度なスキルを証明することで、より高単価な案件を獲得できる可能性が高まる
公認暗号通貨技能上級アドバイザー
公認暗号通貨技能上級アドバイザーは、公認暗号通貨技能アドバイザーよりもさらに高度な知識とスキルを証明する資格です。
暗号通貨の将来性や、関連する技術革新に関する知識などを学ぶことができます。
- 暗号通貨の将来性や、関連する技術革新に関する知識を習得できる
- 最新のトレンドを常に把握し、革新的なブロックチェーンシステム開発に貢献できる
- 業界トップレベルのスキルを証明することで、希少価値の高い人材として活躍できる
ITパスポート試験(IP)
ITパスポートは、ITに関する幅広い基礎知識を証明する資格です。
IT業界の全体像を理解することで、ブロックチェーン技術をより広い視点から捉えることができます。
- IT業界の全体像を理解し、ブロックチェーン技術を俯瞰的に捉えられる
- ビジネスにおけるIT活用の基礎知識を習得し、提案型業務に役立てられる
- 将来的にIT関連の他の資格取得を目指すための足掛かりになる
ITパスポート試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の中でも初級レベルの資格です。
プログラミングやネットワークなどの基礎知識を証明します。
ブロックチェーンシステム開発において必要となる基本的な知識を習得することができます。
- プログラミングやネットワークなどの基礎知識を体系的に学べる
- ブロックチェーンシステム開発に必要な基本的なスキルを習得できる
- 将来的に情報処理安全確保支援士試験(SC)や応用情報処理技術者試験(AP)を目指すための足掛かりになる
基本情報技術者試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
応用情報処理技術者試験(AP)
応用情報処理技術者試験は、情報処理技術者試験の中でも中級レベルの資格です。
基本情報技術者試験よりも高度な知識とスキルを証明します。
ブロックチェーンシステム開発において必要となる応用的な知識を習得することができます。
- 基本情報技術者試験よりも高度な知識とスキルを習得できる
- システム開発やネットワーク構築などの実践的なスキルを学べる
- 将来的に情報処理安全確保支援士試験(SC)や高度情報処理技術者試験を目指すための足掛かりになる
応用情報技術者試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
情報処理安全確保支援士試験(SC)
情報処理安全確保支援士試験は、情報システムの安全対策に関する知識とスキルを証明する資格です。
ブロックチェーンシステムは高度なセキュリティ対策が求められるため、この資格は非常に重要です。
- 情報システムの安全対策に関する知識とスキルを習得し、セキュリティ対策を強化したブロックチェーンシステム開発が可能になる
- 情報セキュリティに関するリスクを評価し、適切な対策を講じる能力を養うことができる
情報処理安全確保支援士試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
プロジェクトマネージャ試験(PM)
プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトマネジメントに関する知識とスキルを証明する資格です。
ブロックチェーンシステム開発は、複数のチームが関わる大規模なプロジェクトとなることが多いため、この資格は非常に役立ちます。
- プロジェクトマネジメントに関する知識とスキルを習得し、効率的にプロジェクトを遂行できる
- チームメンバーをマネジメントし、目標達成に向けて導く能力を養うことができる
- 将来的にプロジェクトマネジメントの専門職を目指すための足掛かりになる
プロジェクトマネージャ試験について知りたい方は以下記事を参考にしてね!
CIW JavaScriptスペシャリスト
CIW JavaScriptスペシャリストは、JavaScriptに関する高度な知識とスキルを証明する資格です。
ブロックチェーンシステム開発において、フロントエンド開発やスマートコントラクト開発などにJavaScriptが使用されるケースが増えています。
- JavaScriptに関する高度な知識とスキルを習得し、より洗練されたブロックチェーンシステム開発が可能になる
- フロントエンド開発やスマートコントラクト開発など、幅広い分野で活躍できる
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ブロックチェーンエンジニアという職種を目指す方にとってオススメできる転職エージェントは「Tecgate(テックゲート)エキスパート」です。
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まとめ
ブロックチェーンエンジニアは、最先端技術を駆使し、革新を創るやりがいのある仕事です。
需要も高く、将来性も抜群です。
新しい技術に挑戦したい方、社会に貢献したい方におすすめの職種と言えるでしょう。
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