ブロックチェーンエンジニアは、分散台帳やスマートコントラクトを使うサービスの設計・開発・運用を担うエンジニアです。暗号資産の売買とは異なり、プログラムやシステムを作り、安全に動かすことが仕事の中心になります。
仕事内容は、スマートコントラクト、利用者向けアプリ、ネットワーク基盤のどこを担当するかで変わります。まず担当領域を分け、必要スキル・求人条件・学習方法を確認しましょう。この記事では、応募前に比べる項目と、小さな開発から学ぶ手順を整理します。
- 年齢:30代前半
- 職歴:
- 組込系SE➡機械系SE➡自動化SE➡自動化PM(現在)
- 役職:総括
- 主な保有資格:
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- 一陸特/二海特/アナログ通信2種,1種/ディジタル通信2種,1種/総合通信
概要・仕事内容

ブロックチェーンを使うこと自体が目的ではありません。複数の関係者でどの記録を共有し、誰に更新を許可し、障害や不正にどう対応するかを設計します。通常のデータベースで足りる部分と、台帳上で扱う必要がある部分を分ける視点も大切です。
| 担当領域 | 主な仕事 | 確認したい成果物 |
|---|---|---|
| スマートコントラクト | 台帳上で動く処理の設計、実装、テスト | 権限制御、正常系・異常系テスト、設計理由 |
| DApps・周辺アプリ | 画面、ウォレット接続、APIなどをつなぐ | 操作画面、エラー時の案内、通信・署名の扱い |
| 基盤・運用 | ネットワーク構成、監視、障害対応、更新計画 | 構成図、運用手順、復旧・監視の設計 |
1. スマートコントラクトの開発
Ethereumでは、スマートコントラクトはブロックチェーン上で実行されるプログラムです。たとえば権限に応じた記録の更新などをコードで定義します。外部の情報を使う場合の仕組みや、公開後の変更の難しさも考える必要があります。
2. DApps(分散型アプリケーション)の開発
DAppsは、分散型ネットワーク上の処理と利用者向けの画面を組み合わせたアプリです。全ての画面・データ・運用権限が自動的に分散されるわけではありません。フロントエンド、接続先、管理権限も含めて設計を読み取ります。
3. ブロックチェーン基盤のシステム設計・開発
利用する基盤、参加者の範囲、書き込み権限、性能や運用要件を整理します。企業向けの許可型ネットワークと、公開ネットワークを利用する開発では、必要な構成や管理方法が異なります。
4. セキュリティ対策
鍵や権限の管理、入力の検証、外部呼び出し、異常時の挙動を確認します。Ethereumの公式資料も、テストやレビュー、監視などを組み合わせる重要性を説明しています。「ブロックチェーンだから安全」とは判断できません。
5. 運用・保守
公開後も、イベントや稼働状況の監視、障害調査、利用者への案内、更新や復旧手順の整備が必要です。コードを書くだけでなく、何が起きたときに誰が対応するかまで説明できると、担当業務の理解が深まります。
技術の一次資料:Ethereum:スマートコントラクト、DApps、スマートコントラクトの安全性。
年収
求人票の提示年収と、実際に働く人の平均年収は別の指標です。職種名だけで比べず、雇用形態・担当領域・経験年数・勤務地・責任の範囲をそろえて判断しましょう。高い上限額だけを、未経験で得られる給与として受け取らないことが大切です。
| 確認項目 | 比べ方 |
|---|---|
| 報酬の内訳 | 基本給、賞与、固定残業代と時間数、株式等を分ける |
| 役割と経験 | 開発担当・技術リード・監査・基盤運用などを分ける |
| 雇用形態 | 正社員の年収と業務委託の月単価をそのまま比較しない |
| 求人の前提 | 対象国・勤務地、英語、出社、経験条件、掲載日を確認する |
年収の職種比較を読むときも、集計元と対象を確認してください。次の記事も参考に、今の経験で応募できる条件と希望条件を分けて整理しましょう。

仕事なくなる?将来性は?
特定の技術の成長が、そのまま全ての求人や個人の収入の増加につながるとは限りません。将来性を判断するなら、技術名の話題性だけでなく、サービスの利用目的、継続運用の必要性、自分が担える業務を確認します。
- 新規開発だけでなく、保守・監視・セキュリティ改善も業務に含まれるか。
- 基盤が変わっても使えるWeb開発・分散システム・テストの経験を積めるか。
- 自動化されたコードの出力を、テストやレビューで検証できるか。
「競争が少ないから有利」「需要が必ず増える」と決め付けず、求人の必要経験と自分の成果物の差を見ましょう。技術を選んだ理由と、使わない場合の代案を説明する練習も有効です。
活躍の場
応募先を探すときは、企業の業種だけでなく「何を作り、どこまで担当するのか」を確認しましょう。次は求人を読むための分類例で、各分野の企業に現在求人があることを示すものではありません。
| 探す切り口 | 確認する仕事内容 |
|---|---|
| 自社サービス・スタートアップ | プロダクト開発、利用者向け機能、改善・保守 |
| 企業向けシステム・受託開発 | 複数組織の記録共有、アクセス権、既存システム連携 |
| 基盤・インフラ | ノードやネットワークの構築、監視、障害対応 |
| セキュリティ・導入支援 | 設計レビュー、テスト、要件整理、導入判断の支援 |
未経験でもなれる?なるには?

「IT実務が未経験」と「Web開発経験はあるがブロックチェーンは未経験」では、出発点が異なります。意欲だけで採用を見込まず、まず求人で求める開発経験を読み、自分が作ったものとテスト結果で説明できる範囲を増やしましょう。
1. 基礎と担当領域を決める
プログラミング、HTTP、Git、テストの基礎を確認し、コントラクト・アプリ・基盤のどこから学ぶかを一つ決めます。最初から全ての言語や資格をそろえる必要はありません。
2. 小さなサンプルを動かす
公式資料のサンプルを、ローカル環境や学習用のネットワークで動かします。残高や鍵の扱いを理解する前に実資金を使う必要はありません。動いた結果だけでなく、権限がない場合や入力が不正な場合も確かめます。
3. ポートフォリオを説明できる形にする
目的、構成図、起動手順、正常系・異常系のテスト、分かっている制約をREADMEにまとめます。秘密鍵や個人情報を公開せず、なぜその基盤を使ったかも説明します。
4. 応募条件と差を確認する
求人の必須・歓迎条件を分け、既存のWeb開発経験やテスト経験をどう活かせるか整理します。まだ不足する条件は学習項目として残し、紹介会社には対象職種の求人と経験条件を直接確認します。
必要スキル
必要な言語は基盤と担当範囲で変わります。EthereumのコントラクトではSolidityやVyperが挙げられ、Hyperledger Fabricの公式APIではGo・Node.js・Javaが案内されています。JavaはFabric、Goはその他、と一対一に固定しないでください。
出典:Hyperledger Fabric:Contract APIs / Application APIs。
| スキル | 成果物で確認する例 |
|---|---|
| プログラミング・Web/API | 画面から処理を呼び、失敗時にも理由を表示する |
| 分散システム・台帳の理解 | 記録の状態、処理の確定、障害時の前提を説明する |
| セキュリティ・テスト | 権限外の操作、不正な入力、異常時を検証する |
| 運用・共同開発 | 変更履歴、レビュー、監視・復旧の手順を残す |
| 資料を読む力 | 使用バージョンの公式仕様と実装を照合する |
おすすめ資格

資格は基礎知識を整理する選択肢です。合格だけでスマートコントラクトの開発能力や採用・高単価を保証するものではありません。まず必要な実装・テストを学び、知識の不足を補う資格を選びましょう。以下の学習目的は、IPAの試験区分を踏まえた当ブログの整理です。
| 資格 | 学習目的の例 | 関連記事 |
|---|---|---|
| ITパスポート試験(IP) | IT・経営・管理の共通知識から確認したい | 解説を見る |
| 基本情報技術者試験(FE) | アルゴリズムやITの基礎を整理したい | 解説を見る |
| 応用情報技術者試験(AP) | 設計・開発・運用の知識を広げたい | 解説を見る |
| 情報処理安全確保支援士試験(SC) | 安全な設計やリスク対応を学びたい | 解説を見る |
| プロジェクトマネージャ試験(PM) | プロジェクトを管理する役割を目指す | 解説を見る |
正式名称・出題範囲・申込方法は、IPAの試験区分一覧と各試験の案内で確認してください。暗号資産の投資知識を扱う資格と、開発・テストの能力は分けて考えます。
おすすめ転職サイト・転職エージェント

ブロックチェーンエンジニアとして転職したい場合は、職種名だけでなく、扱う技術・開発工程・プロダクトの用途と、開発を続けたいかを先に整理しましょう。相談先には、希望職種の求人の有無、必要な経験、勤務地・出社条件を同じ質問で確認すると比較しやすくなります。
ITコンサルへの転職も検討する場合は、セルバの公式サイトで案内されているセルワークITコンサル転職も確認できます。公式ページは20代・30代向けのITコンサル転職を案内しています。これまでのIT・業界経験をどう活かせるか、応募前に相談内容と対象条件を確認してください。

ブロックチェーンエンジニアの仕事を続ける選択と、ITコンサルへ役割を広げる選択は、仕事内容が異なります。この窓口に希望職種・地域の求人が必ずあるとは限りません。コンサル未経験で相談できることと、ITの実務経験が不要であることも分けて確認しましょう。
公式で案内されている支援は、キャリア相談、求人紹介、応募書類の添削、面接対策、日程調整や条件交渉などです。利用できる支援と紹介可能な求人は、経験・希望条件に応じて確認してください。
確認:2026年10月26日。出典:セルバの人材サービス一覧・セルワークITコンサル転職公式ページ。掲載内容は変更される場合があります。
よくある質問
暗号資産を持っていないと勉強できませんか?
基礎の読解やローカルでの開発・テストから始められます。実際のネットワークへ公開するときの費用や鍵の管理は別の学習項目です。まず学習環境の前提を確認しましょう。
Webエンジニアの経験は活かせますか?
画面・API・テスト・運用の経験を、DAppsや周辺システムのどこで使えるか整理します。一方で、署名、権限、トランザクションなどの仕組みは追加で学び、通常のWebアプリとの違いを説明できるようにします。
まとめ
ブロックチェーンエンジニアを目指すなら、まず作りたいものと担当領域を決め、小さな実装・テスト・説明から始めましょう。求人では報酬の上限よりも、自分が担当できる業務と必要経験をそろえて比較することが、次の学習や応募を判断する材料になります。
技術・試験の一次資料確認:2026年10月27日。リンク先の仕様・試験制度・募集条件は変更される場合があります。転職支援の確認日は上記の案内をご覧ください。
経験・希望する仕事・働き方によって、必要な支援は変わります。相談先の対象条件と支援内容を比べて選びましょう。
相談先がまだ決まっていない方は、まず希望条件を整理してみませんか?
IT-SHARKの無料診断では、質問に答えながら相談先の候補を整理できます。結果にある対象条件を読み、実際の求人や支援は公式で確かめてください。

